天道流
総合武術
歴史
薙刀
二刀
鎖鎌
太刀
小太刀
杖
短刀
天道流は450年の歴史を誇り、数々の武器を使って編み出された武術です。現在は、薙刀術の技が中心に伝承されています。技の継承について、明治前後の巻物には何百もの技名が書かれていますが、その詳細は口伝による直伝であり、具体的に伝えられていない技もあります。その数ある技の中で「一文字の乱」は、絶えることなく今も最初に習う基本です。基礎でありながらも、後世の人間がなかなか到達しえない深遠な内容を含んだ技であり、これこそ始祖斎藤判官伝鬼坊が編み出した天道流の真髄と言えます。
天道流には薙刀術、剣術、二刀、杖術、鎖鎌術、小太刀、短刀術、等の技が伝承されています。現在はその中でも特に薙刀術が広く普及しています。なぜならば、当流は代々男子が伝承してきましたが、第15代継承者として初めて女子の美田村千代が宗家を継ぎ、彼女が特に薙刀術に長けていたためです。千代は、武徳会を始め多くの女学校等の指導者として、全国に学校薙刀術を普及した功績を残しました。
日本の伝統文化である古武道は現武道「剣道・なぎなたなど」のルーツです。理に適った技は長い年月多くの方々に支えられて守られてきたものです。
薙刀はもとより古武道は、基本的に試合での勝敗を目的とせず合戦・決闘・護身や戦闘で使命を果たすための鍛錬を目的としてきました。明治維新後は戦闘の役目を終え現代では伝統芸能や文化財として価値を認められています。現在は古武道の修練を通して人間性を高めることを目的とするようになりました。自分を大切にすることは相手をも認める、ということです。お互いを尊重し思いやる心の悟りを得る術とも言えます。日々の修練から到達する美しい薙刀の哲学も、他の古武道と同じく、国内のみならず世界に広まることで、必ずや世界平和構築のヒントとなり、世界が1つになるために役立てるにちがいありません。